中国工場が選ばれる理由

アパレル関連のブランドを立ち上げるなら、OEMはぜひ活用したい方法です。
自社で製造工場を持つ必要がなく、初期投資を抑えて起業することができるからです。
すでに高い縫製技術を備えた生産ラインを活用できるため、発売当初からクオリティを維持することもできます。
そんなアパレルメーカーにとって頼もしい存在である製造工場は、日本国内よりも中国にある工場が選ばれることが多いです。

低コスト

中国工場が選ばれる理由はいくつかありますが、生産コストを低く抑えることができるというのが最も大きいと言えるでしょう。
中国は日本に比べると人件費が安く、同じ製品を注文した場合でもより安い料金で委託できます。
これにより製品を安く市場へ供給することが可能になり、ライバル企業の製品に対しても競争力を確保できることにつながります。

現在は中国の物価が上がっていることから、以前ほど安価で生産を委託できるというわけにはいきません。
しかしそれでもまだ日本より生産コストを抑えられるのは事実で、少しでも安く製品を提供したいというときには利用するメリットがあると言えるでしょう。

豊富な実績

中国の工場が盛んな理由はもう一つあります。
それは、これまで世界の工場として積み上げてきた実績があることです。
同じようにコスト削減効果だけを重視するなら、より物価の安いベトナムやインドを利用したほうが良いでしょう。
まだ経済的にも弱い国々に委託することは、生産コストを下げる効果も大きいからです。

にもかかわらずそうした国々が選ばれないのは、実績が乏しいからです。
生産工程において効率よく縫製する技術が確立されていないため、どうしても安価なものや品質的に低いものにしか対応できません。
安くて品質に優れた製品を委託するとなると、難しいのが現状です。

中国であれば何十年にもわたって、海外にあるアパレルメーカーからの注文を引き受けてきました。
コストダウンやクオリティアップなどの要求を何度も突きつけられる中で、生産技術や体制を見直し、要求に応えられるようレベルアップしてきた実績があります。安くて高品質という難しい要求を満たせる、数少ない国と言えるでしょう。

対応がスムーズ

日本の企業と業務提携している工場も多く、日本からの要求にスムーズに対応できる仕組みが出来上がっているのも大きなメリットです。
海外生産をする場合、縫製の質や納期など様々な点で問題が発生する可能性があります。
そのたびに日本の企業から要求することになるのですが、言葉の違いなどから相手に理解してもらえないことも考えられるでしょう。

その点、長年にわたって業務提携している工場なら、日本人のスタッフを常駐させるなどして要求にも柔軟に対応できる仕組みが構築されています。
海外生産にありがちなトラブルを払拭できているのも、利用する価値が大いにあると言えます。

まとめ

なるべくコストを抑えた上で品質にこだわった商品を生産しようとするなら、中国工場が選ばれます。
中国工場では、ただのOEMだけではなく、デザインから製品を作り出すODMに対応した工場も多数稼働しています。
安さと高品質を両立させるためにも、大いに活用したい工場です。