アパレル取引の豆知識:刺繍の依頼の注意点

刺繍

ワッペンなど刺繍の依頼をいただくと、ますはデザイン画を提出していただき、サンプル製作にかかります。
刺繍の依頼の場合は、価格とクオリティの話になってしまうので注意が必要です。
なぜかというと、日本の刺繍の技術は世界でも発達しているため、中国などの海外工場に同じクオリティを求めることが難しい背景があります。
今回は中国工場へ刺繍の依頼をする場合の注意点をお話します。

中国工場での刺繍依頼の注意点

まずはワッペンなどの刺繍のデザイン画を作り、サンプル依頼をします。
低価格でサンプル製作できるのは、もちろん中国工場です。

日本工場でのサンプル製作の場合、1枚あたり約750円~
中国工場だと1枚あたり10円~依頼が可能です。

中国でも刺繍の技術は向上してきているため、複雑なデザインで無ければ遜色ない仕上がりの場合もあります。

・立体的ではなく平面的なデザイン
・単色、使用色が少ない
・細かい模様が重なるような複雑でないデザイン

このような比較的難易度の低い刺繍の場合は価格が抑えられるため、中国工場をおすすめしています。
逆に、複雑なデザインの場合は注意が必要です。

刺繍の加工を行う場合、工場では刺繍の機械を使用しています。
この機械も中国製のものは価格が安いため、刺繍ができる中国工場ではほぼ中国製の機械を使っています。
刺繍の機械は日本製かドイツ製のものが性能が良く、複雑なデザインにも対応できるのですが、機械の価格も高額になるため、中国国内でも保有している工場が限られます。
そのため、サンプル依頼の際に、刺繍機械はどこの国の機械を使用するかを確認してみるのも一つの手です。

刺繍のサンプル依頼

クオリティを求められる場合は、中国工場では対応できない場合が多々あるため、お客様に以下の2パターンからお選びいただいています。

①日本国内でサンプル製作を行い、そのサンプルをもとに中国工場へサンプル依頼する。
この場合は、国内で作ったサンプルをもとに、再度中国工場でサンプル製作を依頼します。
出来上がったサンプルがクオリティに達していると判断されれば、量産の依頼を出します。
クオリティを保ちながら、生産コストも抑えられるため、こちらの案を試したい、と言われるお客様が多いです。

②日本国内でサンプル製作と刺繍部分の生産も行う。
コストはかかりますが、クオリティは必ず満足の行くものになります。
デザイン案の時点で、中国工場では難しそうだと弊社が判断すれば、こちらをお勧めしています。

最後に

海外工場では低価格での生産が可能ですが、依頼する内容によっては、対応できる工場を探すのが難しい場合が多々あります。
弊社では、様々なケースに対応してきた実績があります。
ぜひお気軽にご相談ください。